2012-01-29

映画ログ

インターセッションが終わりました。
レギュラーセメスターの合間、7月と1月にそれぞれ開かれるこのセミセメスターは、4~6週間で正規の単位を取る集中講義の格好です。正規の4倍速でその同量の課題に挑むので、瞬間4倍の負荷がかかることに、計算上はなります。実際その通りです。しかも今回の教授は厳しかった。(今までが優しかったのだろう。・・と言うより、コミュニティ・カレッジには、市民や学生にスキルをつけて社会や四年制大学に送り出すという目的がはっきり立っていて、どのように個々人を救って自立させるかという措置がそこここに取られているように思います。)とにかく無事に終えて、単位ももらえそう。

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映画をたくさんみたので、忘れないうちにメモしておきます。思いついた順。

Extremely Loud and Incredibly Close

ジョナサン・サフラン・フォアによるアメリカ同時多発テロ事件を背景としたフィクション小説の映画化、「父親を失った少年オスカー・シェルが、父の遺品から見つけた鍵の秘密を探るためにニューヨーク中を探るという物語」。トム・ハンクス、サンドラ・ブロックが両親を演じ、監督は「リトル・ダンサー」のスティーブン・ダルドリーという強力な布陣。あんまり話題性が高すぎて、肩透かしをくらわぬよう懐疑的に臨んだ。結果、おもしろいどころじゃなく、ものすごくおもしろかった。「リトル・ダンサー」は、私が墓場まで持っていくだろう10作のうちのひとつで、「こんな映画を一生に一度作れたら幸せ」だと思うんだけど、そんな作品をこの監督はまた作った。主役のトーマス・ホーン少年も恐ろしい。原作も買ってしまったし、スクリプトが出たら再度追うつもりでいる。(原作は、ヴィジュアル・ライティングと言われる紙面上の工夫、物語の内容に沿って写真や図版が組み込まれている等、視覚的実験が施されている。それはこの物語にとって不可避の技巧であろうな、と、原作より映画を先に見終えて想像できる。)どこから手を付けてよいか幸せに悩むくらい、もっと噛み砕きたくなる良作だ。
心に刺さって涙の引き金となるセリフがひとつでもある映画って、ずっと心に残るものだけど、そういう場面がこの映画にはいくつもあった。たぶん私は目立つぐらい泣いていたのであろう、終演後、隣の隣に座っていたおばあさんに「9.11、私、NYCにいてね・・・」と話しかけられた。

The Artist

なんだか今年の映画賞レースで快進撃を続けていて、それがきっかけて知ったサイレント映画。受賞の他、無声だったことで観客から「金返せ」とクレームが付いたとか、そういうどうにもアメリカらしい話題もあった。サイレント映画を生地にしたことで、むしろ音の効果を高めていたその演出とか、言葉の力に頼らずに2時間退屈させなかった手腕はユニークではあった。でも、そこまで打たれなかったなあ。「おすすめか」と聞かれたら、うーん、そうだ、映画製作に携わってる人/携わりたい人にとっては面白いと思う。

Midnight in Paris

ウッディ・アレン監督脚本作。「婚約者と共にパリを訪れた作家志望のアメリカ人が、文化と芸術が花開く1920年代のパリにタイムスリップ。サロンに集うヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソ等錚々たる面々に遭遇するという、マジカルファンタジーなロマンティック・コメディ」です。主役を演じるのはオーウェン・ウィルソンという人なんだけど(よく知らない)、ベースは同監督お得意の一人称。ウッディ・アレンらしい、ダイアローグと風景と人々が、夢見がちだったりリアルだったり、皮肉っぽくも情けなくもある美しい作品。とても楽しんで見ました。

Money Ball

原作から話題になっていたようだし、映画もわりとそのままで、驚きも失望もなかったかな。ブラピが相変わらず、というか、どんどん上手になるなあというのと、片腕を演じたジョナ・ヒルが謙虚に独創的というか、妙に気になる存在でした。

The Ides of March

「2004年の民主党大統領予備選挙に立候補したハワード・ディーンの選挙スタッフ、ボー・ウィリモンが、同選挙に着想を得て書いた戯曲『Farragut North』。これを原作とし、ジョージ・クルーニーが共同脚本・監督・主演を務めた」そうで、「政治心理サスペンス」と歌われている。邦題は「スーパーチューズデー」。政治モノってことはきっと難しい英語だよなあ、と、不安な心持ちで臨んだのですが、悪い意味であまり底の深くないスキャンダル映画でした。残念。
とは言え、主演のライアン・ゴズリングは今一番気になってる俳優の一人で、今作をみた後もその評価は変わりませんでした。

No Strings Attached

ナタリー・ポートマンは大好きな女優です。「一番」とすら言えるかもしれない。でも、作品選びがあまり上手ではない、とも正直思っています。だから「代表作はレオン」という状態が長く続いたのだろうし、それでも映画ファンから大いに愛されていたのは演技力によるのだろうし、「ブラック・スワン」でオスカーを取った時に抱いたのは「取れる映画で取って良かったなあ。みんな、いつかオスカーをあげたいと思っていたんだなあ」という感想でした。この映画、邦題「抱きたいカンケイ」も、トレーラーどおりのどうでもいい話で、なんで今さらこんなのに出ちゃうのか?と思います。それでも、こんなバカバカ作品の主人公が魅力的に仕上がっていて、それがナタリー・ポートマンたる所以なのでしょう。ダイアローグも良くって、日常英会話としてマネしたいフレーズがたくさん出てきます。(現実的に、そんなシーンはもちろんありませんが。)
要するに・・・けっこう楽しみました(笑)。
原題の「No Strings Attached」は、「引っ張り糸(罠)などついていない」、転じて「交換条件や下心などない」、さらに転じて「(性行為以外には互いに何も求めない)セックスフレンド」と意味するのだそう。

ナタリー・ポートマン出演でもうひとつ、「Brothers」という映画をみました。トビー・マグワイア、ジェイク・ギレンホール共演。アフガニスタン出征を背景にしているのですが、デンマーク映画をリメイクしたものなのだそうです。トビー・マグワイアが、よき夫よき父よき息子から、アフガニスタンで捕虜となり悲惨な体験を経て、心が折れ破滅的な存在に変貌する。その様がリアル。たった2時間でこうも豹変できるものか、と。そのきっかけとなるアフガニスタンでの場面にも説得力があって、2時間で描ける経過量ではないのに違和感を覚えない、そんな手ごたえでした。幸せな映画ではないのだけど、よく出来た佳作。

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ふぅ。すっきりしました(笑)

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