東京にいた頃は、毎週日曜日に1kmほど泳いでいた。週一程度は泳がないと調子がでない、ぐらいには習慣化していた。
今住んでいるアパートにも、不必要な流線型を描いたプールがある。泳ぐよりプールサイドでのんびりしてる人が多くて、がつがつ泳ぐのに適した佇まいではない。カリフォルニアというと、どこも「燦々と降り注ぐ眩しい太陽(キラキラ)」という絵が浮かぶのかもしれないけど、サンノゼのあたりは東京に比べて寒い。冬が暖かいぶん平均気温が高い一方で、夏の晴れの日でもその乾燥のせいで上着がかかせなかったりする。皮下脂肪に守られたアメリカ人仕様の屋外プールは私に冷たい。
・・・以上、2年半も泳ぎをさぼっていた言い訳。
いったい西海岸にインドアプールはないのか!と憤っているところに、友人の友人が教えてくれた。灯台下暗し、うちから徒歩10分の場所にあった。さっそくメンバー登録して泳ぎ始めた。学校と家の往復、仕事場と家の往復、いずれも通り道になる好立地。でも、2年半のブランクというのは泳ぎをなまらせるには十分だったようで、体力の問題ではなくて、すっかり息継ぎのしかたを忘れてしまい、水を飲んだり鼻から吸い込んだりしてはゲホゲホしていた。さらに悪いことに飛び込みや潜水にも使用するそのプールは、深くて足が届かないのだ。
仕方なくビート板でじたばたしていたのだけど、いまいち楽しくない。ビート板って浮力負荷になるので、運動量はそれなりだと思うんだけど、なんか違う、なんかこうゆうんじゃない・・・と数週間もんもんとした後、ゲホゲホいいながらもビート板を捨てて、そうしてみると案外すぐに呼吸は楽になった。1時間でも2時間でも、無心で泳いでいられる。ああ、これだ。
魚は水を得た。
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