『最強のふたり』というフランス映画をみた。
全身不随の大富豪と、介護役に応募してきたスラム街の青年ドリス。生きる世界の違うふたりの交流を描いた作品。貧しいけど前向きでまっすぐな青年ドリスは、富豪を笑顔にして、周囲のひとびとを笑顔にして、観客である私たちを笑顔にした。お腹を抱えて笑って、温かい涙を流して、翌日まで幸せな気持ちをひきずるようないい映画だった。
***
占いごとに詳しい友人によると、2年間天秤座を苦しめてきた土星が10月6日にはどこかへ抜けたので、「もう大丈夫」なのだそうだ。そう言いながら、2年間暗い顔をしていた友人はめきめきと元気になっていく。一方のわたしは、同じく天秤座のはずなのに調子がよくない。とてもよくない。自分もよくないのだけど、天秤座でもない周囲のひとびとまで苦しそうにみえる。
仕事仲間が相次いで辞めることになった。簡単な仕事でも、お金になる仕事でもないのだけど、恵まれた楽しい職場だと思うので、理不尽ななにかという理由ではないと思う。相性というのはあるだろうから、仕方がないというしかないのかもしれない。だけどそれでも、小さな楽しみや苦しさを共有してきた仲間がみるみる不機嫌になっていくのは辛かった。いろいろ試しても元気にすることはできなかったし、わたし自身、「今日も不機嫌だったらどうしよう」と、知らず知らずのうちに気が重くなったりした。
アメリカで仕事をしている外国人は、いつでも、いつまでも無条件に仕事が出来るわけではないので、なんとなくそういう理由なのだろうと思う。とても残念だったのは、そんなふうに後ろ向きにイライラを周囲にぶつけてしまったことが、手を差し伸べようとしていた人の気持ちも追いやってしまったことだった。本人の知らないところで、自ら道を閉ざしてしまった形になった。
***
「いつも笑顔でいよう」というような理想論は、それはそうだろうけど、どうしたら出来るのかさっぱり現実味がない。朝、マントラのように唱えてみても、いつもの日常が始まればすぐに掻き消される。それでもやっぱり、今日一日をいい日にするのは自分でしかないのだ、と思う。
ドリスの弾けるような力が、手で触れることができそうなくらい、今も目の前にちらついている。
Subscribe to:
Post Comments (Atom)
0 comments:
Post a Comment