「昨日は、渡米して以降いちばん報われた日だった」。
・・・と書こうと思っているうちに一週間も経ってしまった。「報われた」と思って呆けていたら、突然がっくり寝込んでしまったのである。
10月に習字初段と同時に初等師範をもらって、子供を対象に指導出来ることになった。という話しをしたら、ボスがChild Care部門のスタッフに紹介してくれた。あれよあれよと月一のクラスを開くことになった。
私は、小学校英語指導者の勉強はしているものの、本質的には人に物を教えることに向いていない。子供と接することにも恐さがある。少なからず緊張していた。加えて英語だ。
以前も愚痴ってしまったけど、サンノゼ周辺には中米はもとよりアジアや中近東、アフリカなどなど移民が多く「Diversity(多様な人種)」が合言葉だ。いろんな英語が飛び交うし、大人はそれに慣れている。発音も文法も、正しくなくったって気を遣って租借してもらえる。だけど、子供はそうはいかないよなー、と思っていた。
でもまあ、出来ることと言ったら限られているので、その出来る限りの準備をした。お手本を作った。干支の「卯」を書いて、横に簡単なうさぎの水墨画を描いた。クラス全1時間分の進行表を作った。進行、ディレクション、想定問答、準備する道具、留意事項など精緻に書き起こす。例えば、それを以って他の誰かが授業を行えるように。これは小学校英語指導で学んだことが生きた。
少し早めに着いて、筆と墨と水とお手本を机に並べていると、日本人の親子が入ってきた。第一号だ。「どうぞどうぞー」と言って準備を進めていると、メキシコ人の親子、インド人の親子、アメリカ人、中国人・・・最終的には15の親子が参加した。
自己紹介をして「今日はこれを書きましょう」とお手本をみせた。「Rabbit」ではなく「Bunny!Bunny!」と叫ぶところが子供だなあ、と思う。(ひとりだけ「Cat」とつぶやいた子がいた。)「中国や日本のカレンダーでは、今年うさぎ年なんだよー」という話しをして、「文字には書き順(stroke order)があるのだ」と言って始めた。(アメリカの子供は、日本人でもなかなかこれを掴めない。)
写真を撮ったけど、図書館の公式媒体にしか使用できない。ここに公開できないのは残念だけど、本当にみんな楽しんでいた。私も楽しかった。
予定はしていなかったけど、「名前を日本の文字で書いてみたいひとー?(Who wants to write your name in Japanese?)」と言ったら、勢いよく全員が手を上げた。ひとりひとりカタカナで書き終えると、今度はお母さん達も寄ってきた。書き終えた子供は「仲良しの友達の分も書きたい」と言ってきた。さもないと「She'll kill me」と。殺人事件に発展しては困る。最後には、手伝ってくれていた高校生ボランティアの子まで「私の分もいいですか」と言ってきた。
あっという間の1時間だった。
みんなが引き上げていく中、前述の第一号日本人親子が「これからもやってほしい」と言った。「月一でやる予定ですよ」と答えると「こんなに人が集まったFriday Fun(*)は初めてだった」と言って帰っていった。
*図書館のChild Care部門では、毎週金曜日、「Friday Fun」と題して絵やクラフトや折り紙、さまざまなプログラムを提供している。
アメリカに来て、誰かの役にたったなんていうこと、本当に初めてだった。冒頭に「報われた」と書いたけど、それは少し違っていて、ボスに感謝している。Child Careの担当者に感謝している。ひとつひとつの縁に、とても感謝している。
後片付けを終えて退館処理をしていると、めずらしく携帯電話がなった。仲良くしているハンガリーと韓国出身の友人が飲みに行こうという。この日のビールは最高に美味しかった。(結局それです。)
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8 comments:
不覚にも、ちょっといい話しーさーと思いました。
しかし、水墨画のくだりがやや心配になりましたが、それこそ画竜点睛というものです。違うか。w
不覚にもとか言うな。
っていうか、なんなんだよその隠しブログわ。
うわーやってしまった・・・・・
恥ずかしいので誰にも言わないでください
言わないけどさ。(ってか、ぜんぜん恥ずかしくねっつの。)
っていうか、だからって匿名にしないで名前書けっつの。
シロウトか。
すごいねー日々成長していてこちらでの数年間とは大違いだ。。
ほんとに及び腰もいいとこだったんですが、
「やって学ぶ」ってことがこんな大きいことだと思いませんでした。
これに限らず課題は山積みではあるんですが、やっと次のステップにいけるっていうか。
そんなかんじがしてます。(遅い。笑)
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